理学療法士として病院や介護施設で勤務している際に感じていた事があります。
それは「理学療法士はよく転職するな。」という事です。
毎年必ず数人は転職したり退職したりていました。
また、私が務めていた病院では平均として5〜6年ぐらいで転職していっているような体感がありました。
ちなみに私自身も転職は5年目で行いました。
疑問に思ったので、実際に理学療法士は転職率が高いのかについて他職種と比べてみました。
この記事で解決できること・わかること
- 理学療法士の平均勤続年数
- 理学療法士の平均勤続年数は他職種と比べて高いのか
- 理学療法士の離職率
- 理学療法士の離職率が他職種に比べ高いのか
理学療法士の離職率と平均勤続年数は他職種と比較してどうなの
離職率や平均勤続年数などの情報を調べる際に最も確実な情報があります。
それは、厚生労働省が掲載しているデータと日本理学療法士協会が掲載しているデータです。
離職率と平均勤続年数に関する質問への回答は、
- 理学療法士の離職率は、他職種に比べ医療機関では低いが、介護福祉施設では高い。
- 理学療法士の平均勤続年数は、他職種に比べて短い。
という事がわかりました。
1つずつ見ていきます。
理学療法士の離職率と他職種の離職率比較
理学療法士の離職率は、2016年のデータでは「医療機関で10.2%」「介護福祉施設で18.8%」。
他職種の離職率は、2020年のデータでは「14.2%」。
との結果でした。
また、他職種での離職率は、2018年「14.6%」2019年「15.6%」2020年「14.2%」と15%ぐらいが平均となっています。
こう見ると介護福祉施設での理学療法士の離職率が高いように感じますが、飲食やサービス業では離職率は20%を超えていたりと、高すぎる結果とも言えない数値でした。
理学療法士の平均勤続年数と他職種の平均勤続年数比較
理学療法士の平均勤続年数は、2020年のデータでは「6.5年」。
他職種の平均勤続年数は、「11.9年」。
と平均に比べてかなり短い勤続年数となっています。
つまり、理学療法士は他職種に比べて転職や離職が早い傾向にあるということがわかります。
理学療法士の転職や退職など離職率が高い理由
理学療法士の退職理由は「新人組」と「ベテラン組」により理由が分かれています。
私が実際に転職のサポート業務をするキャリアアドバイザーをしている際に聞くことの多かった転職・退職理由を紹介します。
新人理学療法士の転職・退職理由
理学療法士の給料が思ったより安かった
理学療法士は3年生か4年生の専門学校か大学を卒業後に国家試験に合格する事で初めて従事する事ができる仕事です。
その専門性などから給料が高く安定していると思って理学療法士を目指す人も一定数います。
しかし、理学療法士の給料が高かったのは、過去の話で現在は医療介護業界の中で理学療法士の給料は下降の一途を辿っています。
厚生労働省が令和2年に公表したデータによると、理学療法士は介護福祉士にも給料でついに負けてしまいました。
| 職種 | 月収 |
|---|---|
| 理学療法士 | 約29万円 |
| 看護師 | 約34万円 |
| 介護福祉士 | 約34万円 |
介護福祉士は、夜勤がある事。
令和元年から「介護職員等特定処遇改善加算」などの手当がはじまった事。
介護福祉士の人材が手薄になってきている背景から給料が上がっています。
それに比べて、理学療法士は夜勤もなく、人材も飽和しており、手当は資格給のみのため、給料のベースが変わっていない現状があります。
そのため、新人で理学療法士になった方は、給料の低さからモチベーションが上がらずに転職や退職をする方が多いです。
仕事の環境が思ったのと違っていた
理学療法士は資格取得に向けて勉強する段階で、自分がどの分野が好きで、どの分野の職場で働きたいのかを、何となくでも決めている事がほとんどです。
そのため、就職活動の際には自分が学びたい分野の病院や施設に就職します。
しかし、実際に務めて学んでいく中で自分が本当にやりたかった分野は、この分野じゃなかったというのが見えてきます。
その際には、今の病院で働いていても自分の目指す理学療法士としてのスキルを身につけることができないため、転職をする方が多いです。
理学療法士としてのスキル不足を感じた
理学療法士の仕事であるリハビリテーションは、患者さんのその後の生活に直結します。
自分が学生時代に行っていたスポーツで理学療法士の先生に憧れたから目指しました。
といった理由で目指す人が多いですが、目指した理由やモチベーションが低かったために、患者さんのその後の生活をよくするためのサポートができなかったと、自己嫌悪になり退職して医療とは別の仕事を目指す人も少なくありません。
ベテラン理学療法士の転職・退職理由
理学療法士は体力仕事なため体がキツくなった
理学療法士の仕事は体を使う仕事です。
そのため、年齢と共に体力が落ちてくるとこの後定年の65歳まで仕事を続ける事ができるのか不安になってきます。
そういった方は、年齢的に転職が不利になる前に早い段階で別の分野に転職する方が多いです。
怪我や病気をきっかけに
上記の理由と似ていますが、実際に怪我や病気をした事で、理学療法士として現役で働き続けることは難しいと考えて転職をする方も多いです。
特に腰痛がきっかけで転職や退職をする方は多いです。
家庭生活との両立が難しくなった
理学療法士の仕事は、1日の中で患者さんへのリハビリテーション業務を行い、リハビリが終わった後にカルテの記入や患者さん毎の経過記録や今後の計画書の作成をします。
担当する患者さんが多ければ多いほど書類も増えるため、どうしても残業する事が増えてきます。
独身時代には残業も問題なく行えていたものの、結婚して子供が生まれた事で、生活スタイルが変化して残業が難しくなる人も多いです。
その際に家庭での時間を増やすために他職種への転職や、別の病院や施設への転職を目指す方も多いです。
理学療法士は転職・退職する理由が多いため離職率が高くなっている
新人、ベテラン含めて理学療法士には各年代毎に転職・退職するための理由がある事がわかりました。
一度働いてみなければわからない理由もあれば、事前に情報収集をしておく事で回避できる理由もありました。
どれだけ、理学療法士として働く前に情報を知っていたかで、自分の本当に働きたい環境で不満なく働く事ができるように感じました。
私自信、理学療法士として転職する際には実際に、転職会社を通して転職をおこないました。
その結果、病院に勤め続けるよりも良い給料と条件で働く事ができています。
より良い理学療法士ライフを獲得するためにも、理学療法士は離職率が高くて、自分の働きたい環境を探すものなんだ。ぐらいの感覚で一度、今の勤め先だけじゃない候補を探してみることをお勧めします。
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